蹴る音

2006年8月28日
私が小学校一年生のとき体験したことです。
当時の実家は築70年ほどの庭付き一戸立て、木造2階建てでした。
その家にはとっても広い物干し(ベランダ)があり、ビーチチェアーを倒して2つ、
テーブルひとつおいても、まだまだ十分に余っているほどでした。

ある日、いつものようにふたりの弟と川の字になって寝ていたのですが、
夜中にあまりのうるささに目が覚めてしまったのです。
ジュースの空き缶を蹴っ飛ばしているような音なのです。
それも、何度も何度も。近所から文句が出るほどの大きな音で。
何かに当たって缶が戻ってきて、それをまた蹴っているといった感じの音なのです。

その日は順番で、物干しに出るガラス戸より一番遠くに寝ていたので、
弟越しにそちらを見ていましたが、ふたりともグーグー寝ているので、
「こんなに大きな音なのに、なんで起きないのかな?」
と、不思議に思っていました。
ふすま一枚へだてて寝ていた両親も、爆睡状態でした。
それでも、「へんだなー。。。」と思い、じっとガラス戸を見ていました。

そして、ついに分かったのです。
その缶(らしきモノ)は、物干しからガラス戸に向かって蹴られているということを...
風もないのに、小刻みに震えるガラス戸。
ときどきチラッ、チラッと映る黒い影、「うぅ〜あぁ〜」という唸り。
何だったのか未だにわかりませんが、怖いというより何なのか?という疑問の
ほうが先にたち、幼いながらに眠れぬ夜を過ごしたのでした。
 ほんとに何だったのか、今でも気になっています。

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