僕が高校生のころ、近所の大きな橋を自転車で渡っているときのことです。
時間は昼ぐらい。橋の中央ほどのところで、黄緑色のシャツを着た男性が橋の欄干につかまり、しゃがみこんで苦しそうにしていたんです。大丈夫かなあと思っているところで、向こうから歩いて来た年配の人がその人に向かって「大丈夫ですか」と声を掛けたんで、「僕はいいかな。子供だし役にたたないし。」と心の中で言い訳して通り過ぎました。でもその人も返事がないので同じように通り過ぎて行ったみたいで、気になって5mくらい過ぎてから、振り返ると、その通り過ぎた人が歩いて行く姿はあるのですが、そのしゃがんでいる人の姿がないんです。大きな橋ですからわずか数秒の間に走り去ることも出来ないし、車道も6車線あるから渡れるわけないし、もしかして飛び込んだんではと川を覗き込んでもそれらしき形跡もないし。とにかく不思議に思いながら家に戻りました。

ここからは書くのが恐いのですが、その橋で前日に交通事故があったそうです。家に戻ってから聞いたのですが(知っていたら恐くて走って逃げたでしょうが)、男性4人が乗っていた自家用車に、2段になっている橋の上から、曲がりきれなかったタクシーが落ちてきて5名だかが即死したそうです。
また余談ですが、その自家用車の4名ですが、会社から同乗して帰るときに、残った社員全員がわざわざ玄関まで見送りに出たそうです。その時はふざけてということだったのでしょうが。

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