歩きまわる足音
2006年2月19日まだ私が子供の頃の話しである。
夏休み家族で宮崎へ行った時に、青島海岸近くのFホテルに泊まった。そこは海岸に面しており沈む夕日がきれいであったことを覚えている。
私たち4人家族が泊ったその部屋は和洋折衷となっていて絨毯には洋式ベッド2つと、つながっている和式の畳には夜になると布団が2つ敷かれた。子供であった私と姉は当然のごとくベッドで寝ることになった。
寝て暫くすると、何者かが「スタッ、スタッ」とスリッパで歩く物音に気がついた。その足音は、私たちが寝ているベッドの周りを何回も歩き回っているようである。姉も起きていたのか私の足を思い切り蹴飛ばして、毛布越しに「あっちを見ろ」という目で合図する。が、その目があまりにも恐怖でおののいている目であったので、私は思わず毛布を被った。その足音は夜明けまでずっと私たちベッドの周りを歩き回り、姉はその後も何回か私を蹴飛ばしが、私は毛布を被ったまま決してその足音の正体を見ようとは思わなかった。
朝になり、姉に例の足音の正体を聞いたが私が毛布被って見なかったのが気にくわなかったのか決して教えてくれなかった。
その足音の正体を知ったのは姉が結婚し、そういえばと言って話したつい最近のことだ。その時姉は見たそうである。すなわち、私たちのベッドを歩き回っている髪の長い20歳前後の女の姿を。彼女は、この世の人でないずっと青白く無表情な顔だったそうだ。
夏休み家族で宮崎へ行った時に、青島海岸近くのFホテルに泊まった。そこは海岸に面しており沈む夕日がきれいであったことを覚えている。
私たち4人家族が泊ったその部屋は和洋折衷となっていて絨毯には洋式ベッド2つと、つながっている和式の畳には夜になると布団が2つ敷かれた。子供であった私と姉は当然のごとくベッドで寝ることになった。
寝て暫くすると、何者かが「スタッ、スタッ」とスリッパで歩く物音に気がついた。その足音は、私たちが寝ているベッドの周りを何回も歩き回っているようである。姉も起きていたのか私の足を思い切り蹴飛ばして、毛布越しに「あっちを見ろ」という目で合図する。が、その目があまりにも恐怖でおののいている目であったので、私は思わず毛布を被った。その足音は夜明けまでずっと私たちベッドの周りを歩き回り、姉はその後も何回か私を蹴飛ばしが、私は毛布を被ったまま決してその足音の正体を見ようとは思わなかった。
朝になり、姉に例の足音の正体を聞いたが私が毛布被って見なかったのが気にくわなかったのか決して教えてくれなかった。
その足音の正体を知ったのは姉が結婚し、そういえばと言って話したつい最近のことだ。その時姉は見たそうである。すなわち、私たちのベッドを歩き回っている髪の長い20歳前後の女の姿を。彼女は、この世の人でないずっと青白く無表情な顔だったそうだ。
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