難破船

2005年11月11日
私は、東北地方に住む30歳の地方公務員です。この話は、特別身の毛もよだつとかといったたぐいのものじゃ無いのかもしれませんが、とても不思議な体験なので投稿して見ました。

あれは大学受験の秋だったので、もう十数年前の話になりますが、ちょうど台風が日本に近づいていて、だいぶ天候が荒れていた頃だと記憶しています。その日は深夜、といってもよる11時を回ったころの時間でした。何気なくラジオの深夜放送を聴きながら受験勉強をしていました。すると突然ラジオから信号のような音が聞こえてきました。モールス信号のような。 そのときは”SOSの信号だったりして”と冗談半分に思いながら、特別気にも止めなかったのですが、11時40分になったときです、突然、部屋の電気が消えたのです。おそらく10秒位のものだったと思います。ただなぜこの時間を正確に覚えているかというと、その暗闇の中で私は時計を見ているからです。その時計は、デジタル式の目覚まし時計で、コンセントから電源を取るタイプのものでした。確かラジオも付いたままだったと思います。つまり、停電では無いのに部屋の明りだけが消えたことになります。

その後しばらくして、部屋の電気が復活して、”今のは何だったのだろう?どこか接触でも悪いのかな。”などと思いつつ、また受験勉強を始めました。しかし、そのとき気付いたのです。さっきまで、いや正確には部屋の電気が突然消える前までラジオから聞こえていたモールス信号のようなものが聞こえなくなったんです。”まさか!単なる偶然だよな。”と自分に言い聞かせて、その日は深夜1時ごろまで勉強して寝ました。

次の日の朝、テレビでニュースを見て愕然としました。昨夜11時40分頃、三陸海岸沖で漁船が難破したというのです。その後のニュースで、乗組員は全員死亡したということでした。

いったいこの出来事は何だったのでしょうか。あの信号は、乗組員たちの最後のメッセージだったのかもしれません。今でも忘れられない不思議な体験です。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索